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レストランMarie B - プラハでいちばん独創的なファインダイニング

ダン・シュパニヘル チェコ 更新日 コメントはまだありません

Marie Bは、プラハで、いや、もしかするとチェコ全体でも、いちばん独創的なファインダイニングのレストランかもしれません。決して誇張ではありません。

ご注意ください。Marie Bでは、メニューに何が出てくるのか事前にわかりません。それどころか、料理が目の前に置かれても、まだわからないのです。料理の中身が明かされるのは食べ終えてから。スタッフとのやりとりを通して答え合わせをします。この体験全体が、とびきり楽しくて面白いゲームなので、誰の楽しみも台無しにしたくありません。そこで、ひと皿ごとの詳しい説明はせず、写真には料理の種類(野菜、魚、肉)だけを添えています。とはいえ、写真そのものが少しヒントになってしまうかもしれません。完全なサプライズを守りたい方は、この記事を読まずに、さっさとMarie Bを予約してしまうのがおすすめです。それだけの価値はあります。

レストランMarie B。緑のカードの裏には、ゲストがメモを書き込めます。
レストランMarie B。緑のカードの裏には、ゲストがメモを書き込めます。

ゲームとしてのカルト・ブランシュ

Marie Bでは、ふつうのメニューのことは忘れてください。かわりに、文字どおりの「体験」に備えましょう。このレストランの土台にあるのはカルト・ブランシュ、いわば完全なおまかせです。ゲストは、どんな料理が待っているのかまったく知らないまま席に着きます。

レストランMarie B。アミューズ・ブーシュ。
レストランMarie B。アミューズ・ブーシュ。

メニュー表はありません。コースの順番もわからず、料理が運ばれてきた瞬間でさえ、お皿の上にあるのが何なのか正確にはわかりません。料理の中身は、最後のひと口までずっと秘密のままです。ただし、緑のカードの裏に自分のメモを書き込むことはできます。

そのあとはスタッフとの会話の時間。自分の予想が当たっていたかどうかが明かされます。当たらなくても、恥ずかしがる必要はまったくありません。予想を外す人はほかにもたくさんいるはずですから。

レストランMarie B。野菜。
レストランMarie B。野菜。
レストランMarie B。魚。
レストランMarie B。魚。

カルト・ブランシュのコンセプトに乗ってみれば、ディナーが本当に楽しいゲームに変わります。

レストランMarie B。ゲストの目の前で料理を仕上げます。
レストランMarie B。ゲストの目の前で料理を仕上げます。
レストランMarie B。肉。
レストランMarie B。肉。

僕はひとりでMarie Bを訪れたのですが、店を出てから気づきました。その数時間、僕はひたすら料理のことだけを考えていたのです。ひとつひとつの食材の味のこと、そして目の前のお皿に載っているのはいったい何なのかということを。

レストランMarie B。チェコの名物でもあり、海外の名物でもある一皿。
レストランMarie B。チェコの名物でもあり、海外の名物でもある一皿。

とはいえ、カルト・ブランシュは万人向けではありません。サプライズが苦手なら、ここから数十メートルのところにあるLa Degustation Bohême Bourgeoise ⭐に行くほうがいいでしょう。

Marie Bではどのコースにも代わりのひと皿が用意されていますが、かなり厳しい食事制限がある場合は、事前に問い合わせておくと安心です。この点でもスタッフの対応は実にプロフェッショナルで、食事制限については予約のときにも、テイスティングが始まる前にも、きちんと確認してくれます。

レストランMarie B。デザート。
レストランMarie B。デザート。
レストランMarie B。プティフール。
レストランMarie B。プティフール。

ワインペアリングとノンアルコールのペアリング

Marie Bでは、ワインも料理に負けないくらい面白い体験になります。ワインペアリングは、Marie Bと同じスペースを共有するワインショップVin de Marieと二人三脚で組み立てられています。

Marie Bは、かなり生意気で、ずうずうしくて、型破りです。ワインペアリングも負けず劣らず型破りです。よく登場するのは一流のナチュラルワインや、オーガニック、ビオディナミのボトル。料理と思いがけない組み合わせで出され、その魅力が際立ちます。

レストランMarie B。ワインのかわりのノンアルコールドリンク。
レストランMarie B。ワインのかわりのノンアルコールドリンク。

僕は料理に合わせてノンアルコールのペアリングを選びました。これが料理にぴったりで面白く、ときにはいい意味で型破り(たとえばトマトジュースとレモンバームの組み合わせ)でした。味当てゲームの難易度を上げたいなら、ドリンクの材料当てにも挑戦できます。

ノンアルコールの食前酒には、おすすめされた「Von Wiesen Eisenkraut & Quitte」をグラスでいただき、すっかり気に入りました。ノンアルコールワインなんて退屈なフルーツジュースの味しかしない、と思っている方は、ぜひこのボトルを試してみてください。僕と同じように、その面白い味わいに感激してもらえるかもしれません。

計算された生意気さ

Marie Bを支えているのは、個性豊かな面々と経験豊富なチームです。このレストランは、La Degustation Bohême Bourgeoise ⭐(LDBB)の「年下の生意気な妹分」を非公式に名乗っていて、そのつながりは実際にはっきりと感じられます。

中心人物はシェフのイジー・ショウラ(Jiří Šoura)。ミシュランの星を獲得したLDBBと、伝説的なレストランAlcronで経験を積んできた人です。ワインプログラムを監修するのはソムリエのズデニェク・オウデス(Zdeněk Oudes)。スタッフはしっかり教育されていて、話していて楽しくなります。

Marie BとLDBBは、ハシュタルスカー通りにある仕込み用のキッチンまで共有しています。そしてMarie Bは生意気なので、LDBBにはできないこともやってのけます。食材にわさびやエキゾチックなフルーツが登場することもありますが、地元の生産者だけにこだわるLDBBのメニューでは、こうしたものはまず見かけません。

レストランMarie B。店内。
レストランMarie B。店内。

Marie Bの内装を手がけたのはデザインスタジオのオルゴイ・ホルホイ(Olgoj Chorchoj)です。空間は、よくあるファインダイニングのレストランというより、むしろクラブのようです。むき出しの壁、ネオンのアート作品、グラフィティで埋め尽くされた入口の扉が、Marie Bならではの個性を生み出しています。印象的なビジュアル・アイデンティティを生み出したのはアレシュ・ナイブルト(Aleš Najbrt)、ネオンのインスタレーションは著名なアーティスト、アンセルム・ライル(Anselm Reyle)の作品です。

レストランMarie B。店の入口。
レストランMarie B。店の入口。

体験のお値段

Marie Bのカルト・ブランシュ形式のテイスティングメニューは2,150コルナ(約16,500円)です。これに、ワインペアリング「Discovery」1,300コルナ(約10,000円)、プレミアムな「Heritage」3,000コルナ(約23,000円)、またはノンアルコールのペアリング990コルナ(約7,600円)を組み合わせられます。もちろん、料理に瓶ビールや、ワインショップVin de Marieのワインを合わせるのもありです。

Marie Bは、ファインダイニングがルールに縛られる必要はないことを教えてくれます。ありきたりではない美食体験を探しているなら、まさにうってつけの場所です。

グラフィティだらけの扉の向こうの世界に、怖がらずに足を踏み入れてみてください。きっとうれしい驚きが待っています。

ぜひ味わってみてください!

Marie B

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ダン・シュパニヘル

ダン・シュパニヘル

僕はダン。屋台の一皿からミシュランの星まで、自分の舌で確かめたものだけを書いています。おいしいもののために世界の半分を旅して、ありとあらゆるものを - ときには、とんでもないものまで - 試してきました。

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